【読書感想】「婚活中毒」(秋吉理香子)

読者登録している方のブログで紹介されていて面白そうだったのと、秋吉理香子さんと言えば「暗黒女子」や「絶対正義」を読んで面白かったので、こちらも読んでみたいと思って購入してみました。

 

婚活中毒 (実業之日本社文庫)

婚活中毒 (実業之日本社文庫)

 

 

AmazonのWebサイトによる内容紹介はこちら。

 

この人となら―と思った瞬間、
あなたは既に騙されている!
人生はどんでん返しの連続だ――

幸福を願うすべての人へ贈る
衝撃のミステリー!!

運命の出会いはいのちがけだった――

沙織が地元の結婚相談所で紹介された男・杉下はハンサムで真面目、収入も十分だ。しかし、相談所に入会して三年たっても結婚相手がみつからないという。何か裏があると感じた沙織は、これまで杉下が紹介された女性たちに会いに行くが、驚愕の事実が……(「理想の男」)。婚活をめぐり、運命のどんでん返しが待ち受ける、サプライズ満載ミステリー!

 

「理想の男」

こちらの短編が一番気持ちのいい“どんでん返し”を体験できた気がする。

この男には絶対何かあるに違いない、どんな裏の顔が現れるのか?とハラハラドキドキしながら読んでいたら「そう来るかー!」という、まさかの結末。

犯人探しをしたり結末をあれこれ推測しながら読んでいるのも楽しいし、最後に見事などんでん返しで裏切られてしまうのもミステリー小説の面白さで病みつきになる。

 

「婚活マニュアル」

愛奈はヤバいやめたほうがいいよ、と主人公の洋介に何度も言いたくなってしまった読者の方は私だけじゃないと思う。

洋介自身も薄々それに気づいているのにグズグズと離れられないでいることにイラつきながら読み続けていた。

そのうち、え?まさかこれで終わりじゃないよね?と思っていたら、期待以上の面白いオチが待っていてスカッとした。

 

「リケジョの婚活」

こちらの短編が最も“イヤミス”な感じ。面白かったけれど、読み終えて最もイヤな気分になった。

それはきっと主人公の恵美に対して、自分で自分のことを有能な女だと思っているところや、他の人をまるでロボットのようにコントロールして自分の思い通りに出来ると信じているようなところに嫌悪感があったからだと思う。

そして、自分のしていることの重大さが分かっていないところが怖い。

 

「代理婚活」

私はこの短編が一番好きだった。時々お父さんにイラッとするけれど何故か憎めない。

うわぁ~この一家どうなっちゃうの!と思っているところへ思わぬ結末が。

一作目の「理想の男」同様に気持ちのいい“どんでん返し”が味わえて、さらに読み終えると心があたたかくなるし、結婚について色々考えさせられる話なのもいいと思った。

そして主人公の夫婦の息子がいい味を出していて魅力のあるキャラなのも好き。

前作の恵美を見た後だったから、余計にそう思ってしまったのかもしれない。

 

この小説を読んで、ますます秋吉さんのファンになってしまった。

まだ読んでいない他の小説も、ぜひ読んでみたいと思う。